春は母の命日までのカウントダウン、という
しのびよる感じが心をおそうから一向に好きになれない。
毎年体調も悪くなるし、やたら敏感になるし、
早く過ぎ去ってくれたのむ〜と祈るようなきもちで
19時までベッドのなかにいたりする日もある。
来月で12年経つ。
一周まわった気がしている。
不思議と、今年の春はなんか芽吹いている、わたしが。
春、悪くないとさえ思っている。
終わったんだろうか。
ああついに抜けたのかな、と思う。
いや抜けてやるもんか、とも思う。
わたしが忘れたら誰が思い出してやるんだ。
忘れるもんか、と思う。だって長女だから。
しのびよる